サッカーに過度のストレッチは不必要!選手に合った量をする意味とは

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こんにちは、TETSUです。

 

サッカー以外でも、多くのスポーツをする前や後にはストレッチをすると思います。

日本でも、小学校や中学校の体育の授業の時間にもストレッチや体操をするので、「スポーツ=ストレッチや体操」というのが絶対的だとイメージしている方も多いでしょう。

スポーツというと抽象的なので、ではサッカーの場合でも同じなのでしょうか?

様々な考え方があるとは思いますが、少なくとも私の意見は、「サッカーに過度なストレッチは不必要」だということです

というより、サッカーに過度のストレッチは不必要であり、大きな柔軟性は悪影響だということです。

ではそのストレッチが不必要な理由についてご説明したいと思います。

※主にフィールドプレイヤーについて

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2018.05.22

サッカーの動きは速い

サッカー経験者の方でしたら、今までに何度かは「ケガ予防の為にもしっかりとストレッチをして、身体は柔らかくなければいけない」などと教育を受けたことがあると思います。

もちろんストレッチはケガ予防の為には無くてはならないものですが、先程のセリフでは半分程が間違っています。

 

私も幼稚園の頃から中学の間までサッカーをしていましたが、「ストレッチをしっかりやれ」ということについてはいつもコーチなどから言われていました。

時には、自分でちゃんとストレッチをやっていたのに、コーチに無理やり体を押されてストレッチをされていた経験もあります。

子供の頃には何も知識が無いのは当たり前で、新しい知識を学ぶ際のほとんどが周りの大人からなので、そのコーチなどの言うことが正しいと思い込み、結局は「サッカーをしているならしっかりとストレッチをして、十分な柔軟性を持っていないといけない」という知識が間違いだと気づかずに当たり前だと思ってしまうのです。
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上記の2つの写真は、足の開き具合に差はあるものの、どちらも足が大きく開いています。

では、2つの写真での足が開いている時の違いは何でしょうか?
(違いと言っても、性別やスポーツが違うという事以外で…) 

 

その違いというのは、スピードがあるか、スピードがないか、ということです。

足を広げるという動作は2種類に分かれています。

 

1つ目は、左の写真のように、弾力性のあるとても速いスピードが加わった中での足を広げる動作です。

足を振り上げており、尚且ジャンプもしているので、スピードが加わっているのが分かります。

 

対する右の写真は、柔軟性のあるスピードがない中での足を広げる動作です。

止まった状態で足を広げており、足を広げている時にもスピードがほとんどないと言えます。

 

どちらも足を広げるという点については一見同じようですが、異なる動きなのです。

そしてサッカーはどちらの動きが必要なスポーツかというと、もちろん左の写真のようなスピードが加わっている弾力性の動きです。

サッカーの試合中にはプレーが止まることはほとんど無く、足を広げるような動作をする時にはスピードが加わっており早い動きの事がほとんどです。
ボレーシュートをする際や足を広げてパスカットをする際ですね。

なので、サッカーには関節を動かす速いスピードのある弾力性とまずまずの動く範囲が必要なのです。足を広げる際にです。

またその際に、足の方向を変える動きやリズムの変化、ボールを蹴る技術などももちろん必要です。

 

止まった状態での柔軟性を重視するストレッチは、サッカーではそこまで必要ではないことが言えます。

より重要なのは、スピードの加わった中での速い動きとまずまずの広さを実行する弾力性です。

なので、サッカーには静的ストレッチよりも、スピードの加わった中での足の速い振りの弾力性を高める動きの加わったストレッチやそのトレーニングが必要です。

大切なのは、柔軟性と弾力性が違うということです。

先程も言った通り、ケガ予防のためにはストレッチが少なからず必要です。その事についてはこのあとご説明します。

 

過度なストレッチは悪影響

ここまでの説明だけでは、サッカーにおいてストレッチはそこまで重要ではないという内容ですが、ではなぜ過度なストレッチが悪影響なのかという事について説明します。

サッカー コーチ 選手 ストレッチ 柔軟性 必要 負荷 目安 大体 丁度いい 筋肉 硬い 柔らかいここからの説明は、上に記載した画像を見ながらの方が分かりやすいと思います。

筋肉は常に硬さを持っています。

そして、トレーニングなどをして筋肉が更についていけば、より硬く強くなっていきます。

つまり、日に日にサッカーの練習をしていけば、上の画像で言うと右方向の矢印(青色の矢印)のように進んでいき、筋肉がより硬く強くなっていきます。

それとは反対にストレッチをしたら、左方向の矢印(オレンジ色の矢印)のように進んでいき、硬い筋肉が柔らかくなっていき柔軟性がついていきます。

ケガ予防の為にストレッチをするのはこのためで、硬い筋肉が柔らかくなればケガのリスクが減ります。

 

ですが、せっかくトレーニングをして筋肉がついても、その後に過度なストレッチをするとその分筋肉が柔らかくなり、サッカーで必要な硬さと強さと弾力性が無くなるので意味がありません。

画像でいうと、右方向(青色の方向)に進んでも、左方向(オレンジ色の方向)に大きく戻ってしまう状態です。

先程に説明をした通り、サッカーをする上での筋肉には止まった状態での柔軟性の柔らかさではなく、速いスピードの加わった弾力性が必要なのです。先程の画像でいうと、右方向を指している青色の矢印です。

 

他に分かりやすい例えを上げるとするならば、洋服です。少しキツめの洋服をイメージして下さい。

襟や袖などはピッタリとしていて最初は弾力性を持っていますが、そこを長い時間力強く引っ張り続けているとどうなるでしょうか?

袖や襟はダランダランと伸び切ってしまい、使い物にならなくなりますね。

キツくはなくなり広がる柔軟性はありますが、弾力性は失われます。

サッカーをしている選手がこれと同じような状況を、ストレッチをして自らの足で行ってはいけません。

 

サッカーのストレッチ

サッカーには柔軟性はそこまで重要ではなく、過度なストレッチは悪影響です。

ですが、全くストレッチをせずにトレーニングばかりをして、先程の画像でいうところの右方向(青色の方向)だけに行き過ぎるとケガが起こる原因になるので、そのケガのリスクを下げる為にストレッチをします。

ストレッチにも数種類のものがあるので、練習の前や後で適切なものを使い分ける必要があります。

その日ごとのトレーニングでかかった負荷に合わせたバランスでストレッチをして、ケガの予防をすると共にトレーニングでかかった負荷の回復を早めます。

負荷が多くかかった試合や練習の後、翌日に試合がある時の為に負荷を残しておきたくない日などには、しっかりとストレッチをして負荷を軽減して負荷を残さないようにします。

 

筋肉を柔らかくしすぎずに適度なバランスを保つ為のストレッチをするべきなので、そのバランスは選手によっても異なります。

スペインのリーガエスパニョーラなどで活躍しているサッカー選手でも、柔軟性がそこまでない選手は多いです。体を前に倒しても、手が膝下や脛ほどまでしか届かない選手もいます。 

サッカーでは、トレーニング後の負荷が溜まった時に、各選手の手の届く範囲内でストレッチを行うのが良いでしょう。

 

日本でサッカーをしている子供では、膝の下にコブができるオスグットになっている人が多いです。

私自身も中学生の時に右足にできました。

それはトレーニングのやりすぎで体に負荷が多くかかりすぎているからでしょう。

日本では練習の日数も時間もとても長く、更に走り込みも多くする事が多いのでその分負荷は凄くかかるでしょう。

ですが、スペインの子どもたちでオスグットになっている子は見たことがありません。スペインでは練習の時間も日数も日本より少ないのがほとんどですし、無理に負荷をかけすぎる事も基本的にはありません。

今年のリーグ戦の時に、1人の選手が膝の下が痛いと言ってきた経験がありオスグットかとも思いましたが、特にコブにはなっていなく、少しの間は休んでいましたがその後は普通に練習に参加していたので成長痛だと思います。

 

この意見について

この私のサッカーでのストレッチに関する考えの元となったのは、スペインのコーチングスクールの授業からです。

私自身、このストレッチの話題には以前から興味があったところで、スポーツの安全性の授業の際にこの話題の話になりました。

授業の残り時間の関係もあり、あまり深く話してはくれませんでしたが、興味があったのでその後にも自身で考察し、コーチングスクールの他の先生達にも聞いてみた所、どの先生もみな「私の意見だが、サッカーでストレッチをやりすぎるのは良くない」とのことだったので、このストレッチの考えに大きな確信が持てました。

 

もちろんこのサッカーとストレッチの考えとは違う考えの方もいるでしょうし、このような話題は時代と共に変わるものなので、5年後や10年後にどうなっているかは分かりませんが、今の時代ではこの考えが正しいと言えるでしょう。 

「自分が子供の頃には長時間の走り込みをしたから、コーチになったら子供にも長時間の走り込みをさせる」といった考えのサッカー指導者と同じように、「自分が子供の頃はたくさんストレッチをしたから、コーチになったら子供にもたくさんストレッチをさせる」というのは間違いでしょう。

 

さいごに

サッカーでは、ただ単に足を広げる柔軟性を意識するストレッチはあまり重要なのではなく、速いスピードの加わった中での動く範囲と弾力性が必要です。

サッカーを練習している子供達やプレイヤーが全員柔軟性を持っていて、前に体を倒した時に手が足首にまでピタッと着く必要性はないのです。

サッカーをやる上では、ストレッチを過度にするのはよくありません。それぞれの選手に合わせた最低限の柔軟性を持っていれば良いと言うのが、私の意見です。

ストレッチと他の動作の関係性などの、詳しい内容については「ストレッチとサッカーの相性は悪い!運動と柔軟性に注意が必要な理由」でご紹介していますので是非御覧くださいませ。

 

ストレッチとサッカーの相性は悪い!運動と柔軟性に注意が必要な理由

2018.09.30

ご覧いただきありがとうございました。

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