こんにちは、TETSUです。
今回も、サッカーJリーグ・横浜F・マリノスの試合分析を行っていきます。
「横浜F・マリノスvs鹿島アントラーズ」の試合です。
横浜F・マリノスの前節、名古屋グランパス戦の試合分析については、「横浜F・マリノスVS名古屋グランパス、試合分析と解説【Jリーグ】」で行いましたので、是非そちらを先にご覧くださいませ。
横浜F・マリノスのシステム
まずは、今回の試合、横浜F・マリノスのシステム(スタメンとフォーメーション)から。
下の図の通りです。
「やっとか…」と思いました。
ずっと試合にフル稼働していた中澤がベンチ外になりました。
年齢の事もある中、この夏場に中3日間などでもずっと試合に出続けていることは、コンディション面を考えると、良いとは言えません。
前回の試合分析の記事でも言いましたが、最近では連敗をしている中ずっと同じ選手が試合に出続けているので、そりゃあ選手のコンディションが十分にはならず試合でのチームの強度も低下します。
中澤がスタメンでないことに不満のマリノスファンもいるようですが、中澤でないといけないほどのパフォーマンスでもなかったので、無理に出場させ続ける理由は特にありません。
それでも、他9選手が中3日からの続けてのスタメンなので、特にサイドの山中と松原のコンディションが気になります。
私的には、FWは変えない方が良いと思いましたし、変えたのであれば一緒にサイドも入れ替えて良いと思いました。前節はクロスが多く、そのタイミングとイメージの共通と、チーム内での競争の為。
前節の出来であれば3バックにしなくても良い印象でしたが、3バックを続けたポステコグルー監督。更にCBには新加入のブラジル人のブエノがいます。
前節からどこを修正してきたのかに注目でした。
マリノスのオフェンス
毎回の試合分析の記事でも書いていますが、
「ポゼッション(ボール保持)を低い位置からGKと共に実行して前進するが、前線の選手に繋げられるのであればシンプルに早く託す」
というのが、横浜F・マリノスの攻撃面での狙いです。
前節と同じ3バックで戦っているマリノスですが、今回は前節よりも3バックの選手が持ち上がることが増えており、その際には前線の選手が裏への狙いがあります。
下の画像のシーンもそうです。
ここではボールを持っている栗原から、裏へのパスは出ませんでしたが、出せる状況であったのであとはパス精度の問題です。
この裏への意識は良いですが、私的に中央の選手が1人くらい近寄ってきて足元で要求すると、相手も惑わせるので更に良いと思うのですが。
中央の受け手がこのような動きなので、マリノスが相手にとって危険な位置に入る事がなかなか出来ない理由でしょう。
3バックがそのまま持ち上がる事が増えていた以外にも、そもそも攻撃時の3バックの位置が高く、本来のサイドバックのポジションまで広がるようにもなっていました。
これも前節とは異なります。
下の画像でもそうです。
これはマリノスが押し込んでいるシーンですが、この時には3センターバックの内2人、栗原とドゥシャンの位置がとても高いです。
マリノスは試合開始からボールを保持して、久しぶりに良い試合の入りをしました。
ですが、ボールを保持できていたのは、マリノスのGK飯倉と3バックに鹿島がそこまで厳しくプレスにいっていなかったからでもあります。
なので、その最終ラインでパスを回していただけのようでもあり、スムーズに前の選手にボールを運ぶことに関しては、あまり改善できてはいません。
逆に、前からプレスを受けた時には、マリノスは上手くビルドアップが出来ませんでした。
また、マリノスのゴールキックの時に関しては、鹿島は前からハメに行っていました。
下の画像です。
常にショートパスからゴールキックを繋いでいくマリノスですが、こうなったら前に蹴ります。
ですが、GKの飯倉のキックもそこまで良くはないので、その後には簡単に鹿島ボールになりました。
今回の試合では、中盤の天野が、ピボーテの扇原の横に下がってきてプレーをする事が増えていました。天野がこの位置で何度もプレーをするのは、今まであまりありませんでした。
キック精度の高い天野がこの位置に入ると、良いボールを前線に供給できます。
下の画像です。
鹿島のプレスもその位置からなので、ここを扇原に加えて天野も入ると3バックから前へのパスも繋がりやすくなります。
それでもやはり天野の下がってくる事が毎回ではないので、扇原が真ん中で孤立してしまい、流れが止まることはまだまだありました。
マリノスのディフェンス
この試合を分析し、横浜F・マリノスの守備面では1つ良くなっていた点を見つけました。
前節の名古屋グランパス戦では、相手FWのジョーに対してディフェンダー1枚だけで対応している事が多く、その結果ポストプレーをされていた事が多かったです。(この問題に関しては、前回の試合分析では説明していない)
ですが、今回の特に前半では、相手のFWにボールが入った時に中盤と囲めていたシーンが2回以上はありました。
下の画像です。
この距離感で、プレスのスピードと強度があれば、3バックで中盤に人数を集めたメリットにもなります。
サイドからの相手への対応では、課題もありました。
カウンターを受けたり、中盤が前からプレスに行って中盤の選手が戻っていない時の対応です。
相手がペナルティーエリアの外から中に切り込んで来たときに、誰がボールに行くのかが決まっていませんでした。
その結果、松原も栗原も曖昧な位置で仁王立ちをし、ボールへの距離が空いています。
下の画像です。
サイドの選手がついていくのか、CBが出るのか…
この他にも、このようなシーンはあり、この流れからシュートを打たれた場面もありました。
中盤が戻って来ていれば解決もしますが、マリノスの戦い方の故、難しいです。
これは、「横浜F・マリノスVS湘南ベルマーレ、試合分析2ディフェンス面、Jリーグ」でもご紹介したディフェンダーのズレと同じようなものです。
新加入のCBのチアゴに関しては、フィジカルも強く、高さもあり、良い印象もありました。
ですが、前半から背後への動きやマークにズレがあり、後半にはそのブエノの後ろのスペースから生まれたズレにより失点をしました。これから試合を重ねて行き、修正をしていって欲しいです。
数週間前に加入した、ドゥシャンについては良いプレーが目立ち、早くもチームに欠かせない選手ですね。
今回のマリノスは前半に1点取れなかったのが、敗戦に繋がりました。
ここまで悪い時期が続いているのも珍しいです。あまり毎試合改善されている感じもしないので、監督にはもっと課題をクリアしていって欲しいのですが、今のマリノスには結果が必要です。
ご覧いただき、ありがとうございました。
コメントを残す