こんにちは、TETSUです。
今回もスペインサッカー、リーガ・エスパニョーラの試合を、試合分析します!
スペインサッカー、リーガ・エスパニョーラ第14節の
「バルセロナVSビジャレアル」の試合分析を行います。
リーガ・エスパニョーラでのバルセロナの試合分析は、2試合連続という事になります。
前節の「アトレティコ・マドリードVSバルセロナ」の試合分析も行いましたので、よろしければ先に御覧くださいませ。
本当は、私の大好きなセビージャFCの試合分析やチームの分析も行いたいのですが、私の都合上、今回もバルセロナの1試合の試合分析を行うことにしました。
ですが、必ずセビージャFCのチーム分析を今シーズンのうちに行います!
両チームのシステム
まずは、両チームのスタメンとシステムです。
下の画像の通りです。
ホームであるバルセロナは、いつも通りの「1-4-3-3」ですが、スアレスがいなくメッシが前線中央にいるので、前線での深さと裏を狙う選手がいません。その役割はビダルが行っている状況が多かったです。
対するビジャレアルは「1-4-3-3」と数字上ではバルセロナと同じですが、ポジションニングとゲームプランは、バルセロナとは全く異なります。
この試合を見ていて感じたのは、この試合もバルセロナは守備の意識が強いという事です(この試合というより今シーズン)。
私が試合分析を行った前節のアトレティコ・マドリード戦でもそうでしたが、まずは失点をしない事を第一に戦っているようで、守備の意識が強いのでリスクを犯しての攻撃をほとんど行いません。
「ゆっくりとボールを回し、相手の出方を見ながら、徐々に前進していく。」ような感じです。
そして前節では、アトレティコ・マドリードの守備が良かったこともあり、相手ゴールには近づけなかったのです。
ビジャレアルのバルサ対策
この試合のビジャレアルは、「4-3-3」で綺麗にラインを作り、バルセロナに対応していました。
ビジャレアルのFWモレノはバルセロナのCBにはプレスには行かずに、横にスライドをしながら中央へのパスコースを切っています。
下の画像です。
バルセロナの中央にいるブスケツへのパスコースを切っていますが、別に後ろにいるブスケツを確認して横にスライドしている様子ではなかったので、意図的か自然とかは分かりません。
(「ブスケツのパスコースを切っている」のではなく、「中央へのパスコースを切っている」という表現が正しいでしょう)
なので、ブスケツが中央でパスを受けることはそこまで難しくないバルセロナですが、なにせ守備的であまりリスクを犯さないので、ブスケツ自身もそこまで動いてパスコースを作る訳ではありませんでした。
先程の画像を見てもそうですが、
ビジャレアルの前線の両サイドは、中に絞っている状態から、バルセロナの両SBにプレスに行きます。
また、その選手が中に絞っているので、ボランチからSBがスピードに乗ってボールを受けるような少し前へのパスも阻止できます。
要するに、バルセロナのパス回しをSBの足元に誘導しているような状態でした。
そのSBにボールが出たら、前線のサイドの選手がプレスに行き、中盤の3人、DFもボールサイドにスライドして、ビジャレアルのSBまでも前に出て対応します。
なので、バルセロナはサイドでの数的有利は作りやすく、サイドにはスペースもあったので、攻撃がしやすかったはずです。ですが、そこでの攻撃に勢いがありません。
これに関しても、「リスクを犯して攻撃をしない」とのチームでのルールを考えれば納得できてしまいますね。
バルセロナは、サイドのスペースを効率的に使えない、使わない、使おうとしない。
バルセロナのピケとラングレのCBのところでも、プレスを受けず、スペースがあり、数的優位なのでドリブルをして簡単に前進でき、ゴールまで繋がるプレーは可能です。ですが、リスクを負わないので、このようなビルドアップもしてはいません。
バルセロナの先制点までの流れ
前半35分に、コーナーキックからバルセロナが先制点を取ります。
それは、試合が進んでいく中で徐々にバルセロナ有利のペースになったからでしょう。
試合開始からビジャレアルの前線のスピードとカウンターを警戒しているあまり、守備の意識が強くリスクを犯して攻撃をしていなかったが、
ボールを保持している時間が長くなり、少しずつ自然にビジャレアルのディフェンスラインが下がって押し込まれていってしまった事。
また、左サイドのジョルディ・アルバが高い位置に入り、先程にも説明したビジャレアルの横へのスライドが間に合わなくなった。
バルセロナが良い形でボールを奪い返し、攻撃に繋げられた事。など…
簡単にまとめるとそれらの理由からです。
バルセロナは守備の意識が強く、背後への警戒もしているが、前からのプレッシャーを行う場合も多いです。
中盤のビダルやブスケツが相手の最終ラインや高い位置まで出てプレスをする事もあり、(高い位置でボールを奪われた際や、すぐに奪い返せそうなとき)それによりボールを奪い返して、バルセロナのボール保持の時間が長くなりました。
ですが、前から出てプレスに行くと、その分中盤の枚数が減ります。現に、中央はラキティッチの1人や2人のみしかいない時間があり、中盤がスッカスカな状況が何度かありました。
それでも、ビジャレアルは中盤へのパスコースが作れず、その空いている中央のスペースを使えません。カウンターの意識が強いのか、縦へ選手が流れ中央でのパスコースがなく、縦への単調な攻撃になりやすくなっていました。また、そのバルセロナの1列目のプレスをロングボールで飛ばすこともできす、徐々にバルサが押し込み展開になったのです。
前半に2回、ビジャレアルのGKアセンホから、バルセロナのMFとジョルディ・アルバの中盤のスペースにロングボールが出て、シンプルに前進ができていたのですが、そのようなプレーです。
恐らく、バルセロナDF人は、背後のケアを優先していたので、中盤のスペースが開いていたのでしょう。
バルサの攻撃に勢いが出た場面
最後に、前半のバルセロナの攻撃に勢いが出た典型的な場面を解説します。
先程もご説明した通り、
バルセロナのボール保持の時間が長くなり、少しずつビジャレアルのディフェンス陣が押し込まれ、ジョルディ・アルバが高いスペースに入り、ディフェンスのスライドが間に合わなくなった状況です。
下の画像です。
前半44分。
ビジャレアルFWもモレノはバルセロナのCBにプレスには行かず、中盤との間にいます。
ですが、ブスケツを警戒してパスコース切っている訳ではありません。
最初にも説明した事です。
なので、この場面でも中央にいるブスケツにパスが出てしまいます。
それによってバルセロナは、逆サイドへのサイドチェンジを簡単に行えます。
この場面では、ブスケツからその前にいるコウチーニョを1回経由することによって、ジョルディ・アルバはスペースでボールを受け、スピードに乗った状態でボールを受けられるので、攻撃に勢いが出ます。
それまではジョルディ・アルバにプレスに行けていた、ビジャレアルのチクウェゼでしたが、これでは間に合わないので、そこにいるだけ無駄になっています。
結果、右SBであるマリオが、スピードに乗ったジョルディ・アルバに1対1で対応しなければならなくなります。
さいごに
バルセロナの試合を見ていて面白いのは、「相手チームがどうやってバルセロナに勝負を挑んで行こうとしているのか」を観察する点です。
私個人の趣味ですが…(笑)
強豪で、とても特殊であるバルセロナ対策は、バルセロナと戦うなら必須でしょう。
そのバルセロナ対策を、世界的に見ても戦術レベルが高いスペインサッカーの各チームが行っているので、戦術マニアの自分にとっては非常に試合が面白く感じます。
私自身、そこまで強豪ではなく「中堅チーム」と呼ばれるセビージャFCが好きだからなのか、しっかりと相手チームの対策をして、策を駆使して強い相手を倒すことが特別に思え、好きなんです。
今回の試合分析では、あまり多くの事に注視してもおらず、深く試合分析をした訳ではありませんが、今回の試合分析は以上で終わりたいと思います。
なんとかブログ記事は更新していますが、なかなか時間を割けないので思う存分試合分析が出来ない状況です(涙)
本来は各チームの状況をしっかりと追って、毎試合チェックして、何度も試合を見直したりしてこだわりたいのですが…
まぁなんとかできる範囲で頑張って続けていきます(笑)
ご覧いただき、ありがとうございました。
コメントを残す